空き家の増減をテーマにQGISを用いてコロプレスマップを作成してみました。
地図作成に利用した資料は、総務省「住宅・土地統計調査」の2013年と2023年のデータです。
図1は2013年から2023年にかけて増加した空き家の戸数を都道府県ごとに示しています。図1のデータは各都道府県の2023年の空き家の総数から2013年の空き家の総数を引いたものです。

色が濃い都道府県ほど10年間で空き家が増加したことが分かります。
北海道、宮城県、福島県、東京都、鹿児島県における空き家の増加が目立ちます。
最も空き家の増加が大きかったのは東京都であり、その数字は80,800になります。
次点が北海道の62,300、宮城県43,100です。
一方で、一番低い値を示したのが埼玉県のマイナス21,800であり、神奈川県と山梨県でも空き家が減少しています。
図1では関東以北の都道府県の空き家の増加が目立ちます。
しかしながら、都道府県ごとの面積の大きさや都市化の進行によって比較する空き家の戸数も違うことから、各都道府県の空き家戸数の単純な増加量を示すだけでは不十分だなーと考え、都道府県ごとの空き家戸数の伸び率を示す図2を作成してみました。

図2は、2013年の空き家総数に対して10年間で増加した各都道府県の空き家戸数の増加の割合です。
これを見ると、特に色が濃く示されている東北や北海道、東北、山陰、中国、四国、北陸と近畿の一部における空き家戸数の伸び率が高いことがわかります。
高い数値は上から44.5%の宮城県、福島県42.6%、山形県33.6%です。
図1と図2を比較すると東北での空き家戸数の増加が伸び率とともに顕著であることが確認できます。
また、東京都の空き家が増加している一方で、東京都を取り囲む埼玉県、神奈川県、山梨県の空き家が減少していることが確認できます。
今回は各都道府県の空き家をテーマに2つのコロプレスマップを作成しました。
図1は空き家の増加量、図2は10年間における空き家戸数の伸び率を示しました。
この二つの図を比較すると色の濃さの分布が違うことから、地図の作り方で各都道府県の空き家の増加に対する印象が変わることを確認できました。
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