放送大学の単位認定試験はコロナウイルスによるパンデミックの影響により、2020年度第1学期から自宅受験方式で実施されています。
2021年度第1学期も自宅受験方式で実施される予定です。
単位認定試験が自宅受験になったことにより、制限時間が無くなりテキストも見放題となりました。
そのため、2019年度と比べて簡単に単位を取得できると感じました。
自宅受験方式がどれくらい単位認定試験結果に影響を与えたのか興味を持ったので少し調べてみることにしました。
学期が始まる前に配られる授業科目案内には3学期前およびに2学期前の単位認定試験の平均点が掲載されています。
2019年度第2学期と2020年度第1学期の平均点を参考にグラフを作ってみました。
184科目分のデータを使いました。
*その2学期にまたがって平均点が掲載されている、オンライン科目以外のデータ
このグラフを見ると、2020年度1学期の平均点が2019年度第2学期の平均点と比較して全体的に右側に移動していることがわかります。
y軸は科目数、x軸は平均点を表してます。
グラフの一番高いところは以下になります。
2019年度第2学期では平均点が75点以上80点未満の科目が50あります。
一方、2020年度第1学期には平均点が85点以上90点未満の科目が49あります。
2019年度第2学期の平均点は73.8点、中央値74.2、最大値93.1点、最小値50.1点
2020年度第1学期の平均点は83.4点、中央値84.4、最大値96.3点、最小値56.5点
標準偏差は2019年度の8.3から2020年度の7.7になりました。
自宅受験方式になって学習者の得点が上がり、点数のバラつきも小さくなったようです。
次に平均点の変動率を調べてみました。
自宅受験方式で最も平均点が上昇した科目
1位 フランス語1(’18):変動率72.1%(50.1点→86.2点)
2位 運動と健康(’18):変動率59.2%(60.1点→95.7点)
3位 法学入門(’17):変動率49.0%(62.7点→93.4点)
ワースト科目
1位 初級簿記(’16):変動率マイナス16.5%(67.7点→56.5点)
2位 ソーシャルシティ(’17):変動率マイナス16.0%(88.5点→74.3点)
3位 物質・材料工学と社会(’17):変動率マイナス8.1%(92.7点→85.2点)
フランス語や法学に関して無知なので、なぜ点数が30点近く上昇しているかはわかりませんが、自宅受験方式で恩恵を得た学生がいることは確かでしょう。
また、自宅受験方式でも点数が下がる科目を確認できました。
初級簿記は難しいという評判をたまに聞くので本当に難しいのでしょう。
出不精なので自宅受験方式はありがたいですが、やはり張り合いに欠けるので、そろそろCBT方式の単位認定試験の導入もあってもいいのかなと思います。
一番は、多少の緊張感を持って会場で見知らぬ学友と一斉に受験することですが・・・
コメント